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不動産の一括査定、デメリットは?地元業者への直接相談との違い

不動産売却

不動産の一括査定、デメリットは?

地元業者への直接相談との違いと、上手な使い方

執筆:東徳不動産商事 編集部

この記事は宅地建物取引業法・国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」第34条の2関係(令和8年4月1日以降の版)などの公表資料にもとづいています(2026年10月確認)。

家や土地を売ろうと考えたとき、インターネットで目にすることが多いのが「一括査定」です。物件の情報を一度入力するだけで、複数の不動産会社に査定を依頼できる便利な仕組みです。一方で、「申し込んだら電話が鳴りやまなかった」「一番高い査定額の会社に頼んだのに売れなかった」という声も聞かれます。この記事では、周南市で売買を手がける私たち有限会社東徳不動産商事(以下、東徳不動産商事)が、一括査定のメリットとデメリット、地元の不動産会社に直接相談する方法との違い、そして後悔しない査定の受け方を解説します。

トウト君この記事で分かること
✓ 一括査定のメリットと、知っておきたい4つのデメリット
✓ 一括査定と、地元の不動産会社に直接相談する方法の違い
✓ 査定書で確認したい3つのポイントと、机上査定・訪問査定の使い分け
✓ 査定額に差が出やすい物件と、査定の前に準備しておくもの

結論:便利だが「一番高い査定額」で選ばないこと

一括査定は、複数社の査定額を手軽に比べられる点で便利なサービスです。ただし、査定額はあくまで「このくらいで売れるだろう」という各社の見立てであり、その金額で売れる保証ではありません。最も高い金額を出した会社を選ぶのではなく、その金額の根拠と、売るための具体的な計画を比べて選ぶことが、後悔しないための一番のポイントです。

一括査定のメリット

① 一度の入力で、複数社に査定を依頼できる

② 会社ごとの査定額を比べ、相場の幅をつかめる

③ 自分では知らなかった不動産会社と出会えることがある

特に、売却が初めてで、どの会社に相談すればよいか分からない場合には、相場のおおよその幅を知る手段として役立ちます。自宅にいながら申し込めるため、最初の一歩としては手軽です。

木の机の上の家の模型と白い用紙、開いた手帳のイメージ写真
イメージ:家の模型と書類を前に、売却の進め方を考える様子(実際の書類ではありません)

知っておきたい4つのデメリット

一括査定で知っておきたいデメリットは、連絡の多さ、高めの査定額、地域に強い会社が含まれるとは限らないこと、比べる手間の4つです。

申し込み直後から、電話やメールが多く届く

申し込むと、査定を依頼した複数の会社から、ほぼ同時に連絡が入ります。各社は早く訪問査定(実際に現地を見る査定)の約束を取ろうとするため、仕事中や家事の最中に電話が続くこともあります。家族に売却を知られたくない場合などは、連絡方法の希望を入力欄に書いておくなどの工夫が必要です。

相場より高い査定額が出ることがある

一括査定では、売主は査定額を見比べて依頼先を選びます。そのため、会社によっては、媒介契約(売却の仲介を頼む契約)をとるために、売れる見込みより高めの金額を示すことがあります。高い価格で売り出しても、買い手がつかなければ値下げを繰り返すことになり、結果的に売れるまでの期間が延び、最初から適正価格で出した場合より安くなってしまうこともあります。当社では、売主様から相場より大幅に高い価格で売り出したいとご希望があっても、その価格はご提案せず、売れにくい理由を正直にお伝えしています。売れないことが分かっている価格で売り出せば、売主様の時間と、適正な価格なら出会えた買い手との機会を失うためです。

トウト君
トウト君
トウト君のひとこと|ここが大事
査定額を見比べるときは、金額の高い順に並べる前に、それぞれの会社に「この金額の根拠は何ですか」と聞いてみましょう。答え方で、見立ての確かさが分かります。

地域に強い会社が含まれているとは限らない

一括査定に参加している会社は、そのサービスに登録している会社に限られます。地域の取引事情に詳しい地元の会社が、登録していないこともあります。周南市のように、エリアごとに需要の差が大きい地域では、地元の取引を多く見てきた会社の見立てが、売れる価格をより正確に反映していることが少なくありません。

比べる手間が意外とかかる

複数社と訪問査定の日程を調整し、それぞれの説明を聞き、査定書を見比べるのは、思った以上に時間と手間がかかります。会社によって査定書の書き方も違うため、何をどう比べればよいか迷ってしまうこともあります。

地元業者に直接相談する方法との違い

一括査定を使わずに、地元の不動産会社に直接相談する方法もあります。自分で会社を選んで連絡するため、電話が殺到することはなく、相談したい会社とじっくり話ができます。地域の取引事情に詳しい会社であれば、周辺で最近いくらで売れたか、どんな買い手が探しているかといった、具体的な根拠をもとに価格を示してもらえます。

一方で、一社だけでは比較ができないため、査定額が妥当かどうか判断しにくいという面もあります。おすすめは、地元の会社を中心に二、三社に絞って相談し、査定額とその根拠を比べることです。

一括査定と地元の会社への直接相談を比べた表。一括査定は一度の入力で複数社に依頼でき、複数社からほぼ同時に連絡が届き、査定額の幅をつかみやすい。地元の会社への直接相談は自分で会社を選んで連絡し、選んだ会社とだけやりとりするが、一社だけでは比べにくい。どちらも金額より根拠と計画で比べ、地元の会社を中心に二、三社で比べるのがおすすめ。
図1 どちらを使っても、比べるのは金額より根拠と計画

査定書で確認したい3つのポイント

① 査定額の根拠:比較に使った近くの成約事例や、価格の調整の理由が書かれているか

② 売り出し価格の提案:いくらで売り出し、どのくらいの期間で売る計画か

③ 販売の方法:どこに広告を出し、どのように買い手を探すか

査定額と、実際に売れる成約価格は違います。良い査定書は、「この価格で売り出し、反響を見ながらこう調整する」という計画まで示しています。説明を聞いて納得できるかどうか、質問に誠実に答えてくれるかどうかも、依頼先を選ぶ大切な判断材料です。

東徳によくあるご相談
「ほかの会社の査定書をもらったけれど、この金額が妥当なのか分からない」というご相談をいただきます。東徳不動産商事では、無料の査定で、根拠を書いた書面の査定書と、諸費用を引いた手取り額の目安をお伝えしています。ほかの会社の査定書の読み方のご相談もお受けしています。
▶ 無料売却査定を申し込む

机上査定と訪問査定の使い分け

査定には、物件の情報と周辺の相場だけで出す「机上査定」と、実際に現地を見て出す「訪問査定」があります。まだ売るか決めていない段階で、おおよその価格を知りたいだけなら、机上査定で十分です。売ることを決めたら、建物の状態や日当たり、周辺の環境まで見てもらえる訪問査定を受けましょう。より正確な価格と、売るための具体的なアドバイスが得られます。私たちの場合、根拠を書いた査定書をお渡しするまでの目安は、机上査定(簡易査定)で1〜3日、訪問査定で1週間前後です。

机上査定と訪問査定を比べた表。机上査定は物件の情報と周辺の相場で出し、売るか決めていない段階に向く。訪問査定は現地で建物の状態や日当たり、周辺の環境まで見て出し、売ることを決めたら受ける。東徳不動産商事が根拠を書いた査定書をお渡しするまでの目安は、机上査定で1〜3日、訪問査定で1週間前後。
図2 まずは机上査定で目安を知り、売ると決めたら訪問査定へ

会社ごとに査定額の差が出やすい物件

査定額は、物件によっては会社ごとに大きな差が出ます。特に差が出やすいのは、比べられる取引事例が少ない物件です。郊外の古い一戸建て、形の変わった土地、道路との接し方に課題がある土地、田畑や山林を含む土地などがこれにあたります。こうした物件は、地域の買い手の事情をどれだけ知っているかで、見立てが変わります。

木の机の上に開いた冊子と虫眼鏡、家の模型のイメージ写真
イメージ:査定書の中身を細かく読み比べる様子(実際の査定書ではありません)

また、古い家が建っている土地では、建物を「中古住宅」として評価するか、「解体が必要な古家」として評価するかで、金額が大きく変わります。査定額に差がある場合は、こうした前提の違いがないかを確認すると、どの見立てが納得できるか判断しやすくなります。

トウト君
トウト君
トウト君のひとこと|確かめ方のコツ
査定額に差があるときは、各社に「建物をどう評価しましたか」と聞いてみましょう。古い家をどう見たかで、差の理由が分かることがあります。

査定の前に準備しておくと良いもの

査定をより正確にするために、登記事項証明書(土地・建物の登記の内容を証明した書面。登記所でだれでも交付を受けられます)や権利証、購入したときの売買契約書、固定資産税の納税通知書、建物の図面、リフォームの記録などを用意しておくと役立ちます。すべてそろっていなくても査定は受けられますが、情報が多いほど、価格の根拠もはっきりします。雨漏りや設備の不具合など、気になる点も事前に伝えておきましょう。売却後のトラブルを防ぐことにもつながります。売却にかかる税金の目安や計算については、税理士や税務署にご確認ください。

査定の前に準備しておくと良いものの図。登記事項証明書や権利証、購入したときの売買契約書、固定資産税の納税通知書や建物の図面、リフォームの記録をそろえ、雨漏りや設備の不具合など気になる点を伝える。
図3 すべてそろっていなくても査定は受けられる

トウト君
トウト君
トウト君のひとこと|段取りのコツ
書類は、見つかった物から一つの封筒にまとめておきましょう。すべてそろっていなくても、査定のときに話が早く進みます。

よくある質問

査定を受けたら、その会社に売却を頼まないといけませんか?

その必要はありません。査定は無料で、査定を受けたからといって媒介契約を結ぶ義務はありません。納得できる会社が見つかるまで、比べて検討して大丈夫です。

近所に知られずに査定を受けられますか?

机上査定であれば、現地に行かずに査定できます。訪問査定のあとも、チラシや看板を出さない、インターネットの広告の載せ方を工夫するなど、ご希望に合わせて対応できます。売却を検討していることを周囲に知られたくない場合は、最初にその旨を伝えておきましょう。

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私たちは、周南市の各エリアで見てきた取引をもとに、査定額の根拠を書いた書面の査定書と、売り出し価格・販売方法の計画、諸費用を引いた手取り額の目安をセットでお伝えします。査定は無料で、ご依頼の義務もありません。
トウト君のひとこと|ほかの会社の査定書が手元にあれば、お持ちください。金額の根拠の読み方から一緒に確かめます。

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参考資料

・宅地建物取引業法 第34条の2第2項(e-Gov 法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/327AC1000000176

・国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」第34条の2関係(令和8年4月1日以降の版):https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001881261.pdf

・国土交通省 不動産情報ライブラリ:https://www.reinfolib.mlit.go.jp/

・法務省「不動産登記のABC」:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji02.html

・周南市「固定資産税の内容」:https://www.city.shunan.lg.jp/soshiki/12/1188.html

・民法 第562条(e-Gov 法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/129AC0000000089

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